全社員でつくる中計合宿_採用コラム「中期経営計画から始まる新たな採用計画」

全社員でつくる中計合宿_採用コラム「中期経営計画から始まる新たな採用計画」

今、全社員で取り組む「中計プロジェクト」

今年1月から始まった中期経営計画プロジェクト、略して中計プロジェクト。4月から全社員での合宿(勉強会)という形で中計の浸透、仕上げへと向かっています。全社員が参加してつくりあげるというのは会社としても初めての試み。このプロジェクトに参加して、改めて「会社」という存在の面白さと、その分かりづらさを感じています。

「なんで世の中がこんな状況の中、全員で合宿をするの?」
家族にそう言われたこともあります。きっとそれは私だけではないはず…(だと思います)
言われた時、上手く説明できなくて悔しかった。中計というものが、一部の「上の人たち」でやればいいことではない、この会社の社員として自覚を持つ以上、今、そこに参加しなければならないと思ったし、今もそう思っています。(もちろん最大限の注意をした上で、ですが)

採用担当者として、この機会を通して認識が書き換わったものがいくつもありました。まだ合宿は終わっていませんが、今の時点での振り返りを書いてみたいと思います。

「視野が広がる」の意味が変わる

自分の知らなかったことを知ったとき、人はよく「視野が広がった」と言います。仕事において、でいうと今まで私の中でそれは単に自分の中にある辞書的な知識が増えるとか、経験値が増えたとかそのくらいの認識でした。「知らなかったことを知れて楽しい」と、それは自分のことなのにどこか他人事のようだったようにも思います。しかし、今回の中計合宿を通して得たインプット、自分の中に入ってきた新しいものの見方、考え方、価値観はそれとは全く違うものでした。

中計合宿で行ってきたのは、会社という存在の理解、変動損益計算書というモデル(道具)を使った構造の理解から、その外側にある外部環境、そして会社として向かおうとしている未来とその意義、それをつくりだす各機能の連環。さらに当初の予定を延長して各機能の中身にも迫ってきています。バラバラに見えていた事がメカニズムとして繋がっていく感覚を得たとき、私たちの間にわくわく感やいける感がわっと広がる。と同時に、それを自分たちがやらねば、という責任感や覚悟も生まれたように感じました。

与えられる知識や意味ではない、自分たちの手でつくる、勝ち取る自由、それをやる意義。「カイシャ」「シゴト」という枠を超えた自分自身の内面も問われるような瞬間もありました。少し前の自分だったら目を背けて逃げ出していたかもしれない。それを引き受ける覚悟も、合宿という自らが参加した場で、みんなで考えて導き出した答えに対してだからこそ持とうと思えているのだと感じています。

「引き受ける力」のつくり方

こんな風に書いていると、この会社の人たちはみんな主体的で、事業への参加も積極的で勉強熱心な人たちなのか、と思うかもしれませんが、決してそんなことはありませんでした。私自身も含め、どこかに答えがあるものだという気持ちを捨てきれず、無意識に他人任せにしていたこともたくさんあります。この1年あまり、振り返りシートや精読会などの取り組みを通じて、自分自身の在り方を考える機会を意識的につくったことで、少しずつ、自分自身、そして会社に対しての向き合い方を捉え返してきました。その土台を作ってきたうえでの今回の中計合宿。講義形式ではなく、理解を深めるために設定した「問い」に向き合い、自分の頭で考えたことで、みんな「自分事」として会社の中計を沁み込ませていけたように思います。それが一部の“できる人”だけでなく、全体の空気として共有されていたからこそ、新しく入った新卒メンバーもそれを素直に感じ取ってくれ、一体となって合宿をつくりあげたのです。

社員全員でつくる中計合宿①「合宿の中間地点」

全社員でつくる中計合宿②「入社1ヶ月を経て」

どこかに用意されている答えを探すのではなく、何を問われているのかを考えること。その問いの「そもそも」を考える、問いを意味付けてから着地をイメージして進めること。あらゆる課題解決に通じるプロセスを踏むことで、納得感を持つことができる。全社員企画職として「仕事をつくる」ということがどういうことなのかにも触れるような、そんな経験になりました。

私たちが創り出そうとしているものと増やしたい仲間

会社というのは外から見ると非常に分かりづらい存在である。ということを承知で言いますが、私たちはこの会社が好きです。それはこの合宿を通じて何度も何度も実感してきました。外から見るとそれは「会社に染まってる」とか「会社の言いなり」にも感じられるのかもしれません。そういう側面もあるのかもしれないですが、私個人として言えるのは、「自分自身と切り離されていないということは確かである」ということです。そして、その自分と切り離されていない会社、事業を通じて社会とのつながりも感じられています。

私が、合宿を通じてクリアになったと感じているのは、自分自身が創りたいと思う未来が、会社の事業を通して見えているから行動できる、その行動によってさらに意志が強まっていくメカニズムを中計から創ろうとしているのだということ。(合宿のプロセスから言うと逆で、会社の創り出したい未来からそこに自分自身の意志も重ね合わせられたとも言えますが)会社という自分の外にある存在ではなく、そこには自分も重なっている、会社の未来=自分自身の未来、さらには社会の未来もすべてつながっているからこそ、今、自分がやらないといけないのだと感じられています。

今週末、合宿は一旦最終回を迎えます。
その先には現実、実践の場が待っています。わたしたち社員1人1人が行動し、メカニズムを動かし、未来を創り出していきます。目の前の仕事に必死になり全体性が失われそうになった時は、この中計合宿で見た「創り出したい未来」に立ち返って、落ち着いて考える時間をつくろう。合宿でみえた景色、それに圧倒された自分を忘れないように、これからも自分自身に対して、事業に対して真摯に向き合っていきたいと思っています。

そして、これからの事業、未来を創っていく上で新しい仲間も増やしていきたいと考えています。最初から会社と共通の目的、同じ価値観を持つ人がいるとは思っていません。ただ、私たちの空気感や世界観を感じ取ったときに自分の心が動くような、そんな感覚を持った人と出会いたいと考えています。これから合宿を経て新たに始まる採用計画。自分自身の未来を、会社の事業を通じて一緒につくりたい、そう思っている人たちと共に働きたい、そう思ってくれる未来の仲間が1人でも多く集まると嬉しいです。