全社員でつくる中計合宿②「入社1ヶ月を経て」

「今日から社会人になる」という覚悟と不安を抱いて迎えた入社初日は今や遠い昔のように感じます。それ程にここまでの1ヶ月は濃密で、私の人生においてもかけがえのない時間でした。

中期経営計画合宿

入社一週間目より現在まで約1ヶ月に渡り開催されているこの合宿。ただでさえ、日々莫大な量の学びがある中で、当初は会社の経営に関わる議論に参加する余地など自分にはないと感じていました。それでも初めは、「自分から議論に参加しないと一瞬で置いていかれる」「やらなきゃ」そんな気持ちでなんとか言葉を絞り出していました。けれど、議論と発表を繰り返す内に「やってやる」「他の人よりも前に進みたい」という風に考えが変わってゆくのを感じました。傲慢かもしれないけれど、「新卒だから、新卒なのに…」という扱いに対して歯痒さを感じることも増えていきました。

その様になった要因の一つは、社員一人一人の姿勢にあると思います。彼らはもちろん個性はそれぞれだけれど、"学ぶ"ことへの姿勢は一貫していました。全員が漏れなく問いに対して全力で取り組んでいるのを見ると、自分が楽をしようなどと考えている余地はありませんでした。

この合宿は議論と発表を繰り返すことで進行していきましたが、全員に対して平等に発言の機会があり、全員が能動的に言葉を発していて、それが衝撃的でした。今まで自分が触れてきたような(リーダーがいて、書記がいて…というような)グループディスカッションとは全く異なるもので、発表が得意でない人でも、わかったことやわからないこと、気づきなどを自分の言葉で表現しようとしていたのです。

兎にも角にも"勉強"に対して前向きな気持ちを抱くなど昔の自分には考えられない出来事でした。

学ぶ意味

学校教育は真面目に受けてきた方ですが、何故それをやるのかを真剣に考えたことはありませんでした。「何の役に立つのかわからない」と投げ出すのが嫌だっただけです。ところが、この会社では「何故それをやるのか、何故それを知りたいのか」を執拗なまでに考えさせられます。それは決して楽ではないし、それこそ意味はあるのか問いたくなるかもしれません。けれど、それを繰り返す内に勉強することが苦痛でなくなることに気付くのです。「学ぶ意味」を自分の中に持てているから。

与えられる「問い」を解くだけではいけない。その裏で出題者は何を求めているのか?何の為にその問いを解くのか?を自分に問い続ける。これを合宿では『「三択問題」問題』と呼んでいました。これは合宿に限った話ではありません。目の前の問いをただ問いていくだけではいつまで経っても本質には辿り着けないというのです。似た考えに「Out of Box」が出てきました。自分の中に凝り固まった固定観念や枠組みを自覚するのは難しく、その外に出て考えてみるというのはなかなか出来ないこと。ただし、それは企画を生業とする私達にとって義務とも言える努力なのでしょう。

科学的思考に対して

「現象」という今を元に、「自分が何をしたいのか」を決めるためのプロセスのこと。元素や数式を用いて考えることではありません。
短絡に走らず、かと言って無駄足を踏むわけでもない。漏れなく、ダブりなく、手順を追う。
社長はこれに対して「気合と根性」という言葉を使いましたが、一見それは「科学的」とは対局にある言葉のように感じます。(理系の人間にとってはむしろ馴染み深いかもしれない。)
答えのない問いに答えるには、ありとあらゆる可能性を検証して自分の中で最適解を出すしかない。その気の遠くなるような検証の過程を「気合と根性」で頑張るしかないのです。ただがむしゃらにやればいいというわけではない。「気合と根性」が最も効率的という話なのでしょう。「気合と根性」という言葉(の持つ体育会的性格)があまり好きではない私はこう納得しています。

捻くれと素直と

私は自分のことを捻くれた人間だと思ってきたし、そう言われてきました。それが入社してからというもの、「素直」だと言って頂けることが増えたのです。不思議にも感じますが、私が社員の皆さんに対しても同様に感じていたので腑に落ちる部分もありました。
入社前、この会社の人は近代社会の仕組みや言葉の深層意味について考えているというような話を聞いて、「すごい捻くれた人達だな」と感じて、勝手に共感を覚えていたし、前の「内定者インタビュー」でもそのような旨を話しました。しかし、同じ場で働き、話をする中で素直さを感じることが多くあったのも事実です。

物事の表面だけを見て考えることは楽だし、その様にしている人間は数多くいるでしょう。そして本質を捉えようとする意識や行いはそういった人たちにとっては面倒で、捻くれていると見られることも多くあります。この会社での「素直」とは、その本質を捉えるための知見を吸収するための態度なのかと今は感じています。

まとめ

中計合宿を終えた時、自分はもうただの新卒ではいられないのだろうと思います。正直まだわからないことだらけだし、先輩方に肩を並べられるわけでもないけれど。
この文章を書いている間にも何度も難しい問題に直面して頭を抱えそうになっているけれど、ひとつひとつを丁寧に積み上げていくことで自分の武器を増やしていきたい。それが出来る環境にいると感じています。