【精読会報告】日常の業務に取り囲まれ無いようにすること『経営者の条件』①

【精読会報告】日常の業務に取り囲まれ無いようにすること『経営者の条件』①

月曜恒例、”精読会”

土日開けの月曜日。休日でリフレッシュした新鮮な頭で取り組むのは、溜まったメールの処理・・・ではなく、9時から4時間・14時から4時間を使って行う”精読会”ーせいどくかいー
一冊の本を持ち寄り、メンバー一人ひとりが声に出して読み込み解釈を述べていくこの会は、社内では毎週行われる 月曜恒例の場となっています。

今”精読”している本はドラッカーや論語をテーマにしたやや硬派な書物。個々の社員ではなかなか手の出にくい領域の本も扱っていますが、ラインナップは“いずれは読んでみたい“と思っていた本。肚を決めて読んでみると意外と進んだりするものです。

 

さらに精読会では、本文に絡めて参加者の皆さんの声が聞かれるのがよいところ。自分で理解の及ばなかった点、勘違いしていた点、流して読んでいては気づくことのなかった点に気づかされる。

新たなものの見方などにアンテナが立つ場です。

各人の”読み”同士で会話するから、面白い

本の字面を取るのではなく、ひとりひとりが持っている文脈に落とした解釈をすり合わせる。そこには参加者の数だけの”読み”があります。人によって”とても確からしい解釈のドラッカー”はあるけれど、そこに”絶対的なドラッカー”はない。個々人が個々人なりのドラッカーを、ひとパラグラフを通して現象する。

だからこそ、違う解釈が自分の世界を揺るがしてくれる。その時間は自分の視界が広がる「そんな世界があるのか!」が連続する時間です。

精読会の話が発展して行く先

「作業にまい進せず、常に目的から部分を考えること。本当の問題を炙り出そうとせずとりあえずの行動をするのは自ら成果を捨てる作法である。成果を出すためには自らの貢献に責任を負わなくてはいけない。」
そんな厳しくも歴然とした事実を本から取り出していくと、ポツリポツリと「わかってはいるんだけどね」「みんなどうやっていますか?」などと声が相次ぎます。精読会の話が発展して行く先は自然と「どうやって足元の仕事と、全体の動きを繋げているか?」に。

各々のやりかた、全員の試行錯誤に勇気をいだく

ある参加者の方は、朝「人生で大事なことリスト」を持っていまの自分の立ち位置を振り返っている。またある方は 「ノートに横軸をいっぽん。2030年まで10年の目盛りを置いて、自分の仕事を関連づけている」と語ってくれます。とにかく一人ひとりが自分に合おうともがきながら「自分の仕事は何か?」「私たちの成果は何か?」という問いに向き合っている。そんな現実をうけると、ひとりじゃないという勇気をもらいつつ、自分はどんな方法を使っているかな・・・たまにさぼってしまってないかな・・・、と自己点検してしまいます。

 

色眼鏡を相対化してくれる 微妙な世界観のずれ

そんな風にして精読を通して触れ合った解釈は、一つ一つが重さをもったの物語り。たったワンンセンテンスが、たった一行が世界を背負って立ち現れてきます。解釈と解釈が触れ合ったときに感じる微妙な世界観のずれが、お互いの色眼鏡を相対化してくれる大切な気づきです。

「仕事の目的から絶対にはなれないこと、仕事を作業にしないこと。」思えば考えることは単純明快なのです。でも、だからこそ抜け落ち、なおざりにしがち。それゆえに最も大切。ドラッカーが「成果を上げることは資質ではない、習慣である」、と喝破する理由の一端はここにあるのではないか、とも思えます。

しごとの”原則” キソ・キホン

思えばどのような仕事をしていても、原理原則は単純。なおかつどこまでも奥が深いものかもしれません。以前スタジオでライティングを習っていた時、当時の先生から授けられた“原則”も単純なものでした。「光には3つしかない。方向 質 強さ だ!」

それだけをひたすら叩き込まれ、“そろそろ次の奥義が来るだろうか”と思っていたら、結局最後までその原則を使い抜くことになりました。ライティングは光に始まり光に終わる。考えてみれば当たり前のことですが、単純明快でそれでも極限まで終わりがない。そういうものこそ一番難しい。目の前に作業が山ほどあるときほど、小手先のテクニックに頼りたくなる時ほど、落ち着いて基礎に徹して頭を整理する時間を捻出する。

精読会で過ごせているような、電話もかかってこない、割り込みの業務もない、平日のまとまった時間。そんな理想の時間を作るために、のこりすべての時間を設計しなくてはならないのかもしれない。そんなことも考えさせられます。

 

一人ひとりの良き習慣作りのきっかけ、精読会。

今回の参加者の皆さんがお話ししてくれたことに共通しているのは、ひとりの時間を、特に朝の時間を捻出しているということ。物理的にほかのひととの距離を置いたり、周りに見知らぬ人しかいないカフェで思索にふけったり。日々の作業に入る前に、目の前のメールボックスを開く前に、自分の仕事の急所を確認すること。それは現代社会で回り続けるメカニズムに“使用されない”ための、システムを捉え返すための唯一最大の武器。そして、それを動かせるのは自分自身のみ。でも一人では心もとないことも、数人集まればなんとやら。会社全体で立ち向かうほど心強いことはありません。

今設計されている施策の多くもこの為のもの。会議は原則午後から、午前中は内省や読書を推奨、残業の原則禁止。朝の掃除も午後にずらそうか、そんな試みが走り出すするほどです。

そうやって一人ひとりのリズムを作っていくことが会社全体のリズムをつくる。そして一人ひとりの良い習慣が、“よい組織”をつくる基礎力になる。そんなことを思います。そうやって行った先に何が待っているのか それはまだわからない、だけれどもそんなって会社すごくやってみたい。そんなことを思いながら精読会に参加していました。半日の精読会で何度も生まれ変わる感覚。このメンバーと読み進める精読会が最近のお気に入りです。